・天気
天気が最大の懸念事項。
どこに行くにも天気は重要だが、登山は中止の判断もありえるので、慎重に見極める必要がある。
10日ぐらい前からそわそわ。天気予報を何回も見ていた。
私が確認してたのは、気象協会とてんきとくらす。
気象協会では、晴れ、曇り、雨の予報と、気圧配置。
気圧配置なんて今まで見てなかったけど、富士登山をきっかけに見るようになった。
といっても、低気圧、高気圧、前線といった簡単な気圧配置を確認。
低気圧が覆っていれば、曇りでどんより。
高気圧が張り出していれば、快晴。
前線があれば雨。
そんな程度の確認。
それだけでも今回結構参考になった。
天気を不安定にしていた梅雨前線が26日夜にかけて、東に抜けていき、わずかながら高気圧がすこし中部地方に入ってきているのが確認できた。
続いて台風5号が太平洋側でうろうろしている。
近づいてきたらやだなと思いつつ、気圧配置を確認すると高気圧の影響で簡単には進んでこないとのこと。では来る前に行ってしまえと今回の日程で決行。
てんきとくらすはA、B、Cで評価された登山指数。(Aが登山に適している)
てんきとくらすの登山指数は、天気予報とあまりリンクしていない。
基本的には雨、風が強いかを判断している、と思われる。
なので、晴れ予報でも風が強いとBとかCになっていることも。
一方で曇りでも風が弱かったするとAになっている。
そして、指数がちょこちょこ変わる。山の天気だから仕方ないんだけど。
今回もAになったり、Cになったり。
ちなみに気象協会の天気予報では木曜金曜曇り。天気とクラスはA。
微妙。
初めての富士山なので、晴れてて風がないという絶好の条件がよかったのだけど、天気ばかりは仕方ない。
気圧配置のところで確認したように、台風がすぐに来ることはなさそうと考え結構。
結果として27.28日の日程は絶好のタイミングになった。
だけど登り始めから雲の中、小雨は降っている。
しかし、なんと、8合目あたりから青空が。
頂上に着いた時には雲海が広がっていて、晴れていたのである。
予報は地上の予報であって、富士山にはあまり当てはまらないと感じた。
曇りでも上に抜けたら綺麗な雲海なんてことは頻繁にありそうだ。
逆もしかりで晴れ予報でも、富士山の上の方にだけ雲がかかるということもある。
中にいる人は霧の中を歩いて、景色も見れない。
一つの予報だけじゃなく、いろいろな角度からの検証が必要なのだと今回学んだ。
天気で気を付けないといかないのは、大雨と風と雷。
雨雲は厚い雲。
太陽がさえぎられると、上の方は寒くなる。
そこに風が吹いたら体感温度はかなり低くなる。
そうすると低体温症に悩まされるだろう。
雷は言わずもがな危険。天気の中では最もヤバい。
富士山は小屋以外に逃げ場がない。
雷が来るのは、もくもくとした雲が出てきたらヤバいそうだ。
近くに山小屋があれば山小屋に避難。
ない場合には、ただただしゃがむしかない。
しゃがむときは手は地面につけないように。
手を付けていると、近くに雷が落ちた時に手を伝って感電してしまう。
雷にあった人の話では、雷は本当にヤバいようだ。
・高山病
登山には色々リスクは付き物だが、富士山についてはこの高山病との闘いになった。
まず、須走口5合目に着いた段階ですでに耳が痛いのと、少し頭痛が。
高山病なんて他人事と思っていたが、意外となる。
5合目の山小屋で早めの昼食をとりつつ、1時間ほど休憩し体を慣れさせる。
子連れの方でしたら1時間は必須なので、それを踏まえて時間配分が必要。
その後も、相当ゆっくりと登る。
普段の低山だったらここまでゆっくり歩かないと意識しながら歩いた。
要所要所にある山小屋で20~30分ほど長い休憩をはさみながらここでも高山病予防。
それでも、7合目過ぎたあたりから、息が上がるのが早くなる。
これは空気が薄いからだと思う。
呼吸をしてもなかなか酸素が入ってこないのだろう。
なるほど、これは高山病になるなと思う。
少し進んでは心拍数が高くなってきたと思えば、心拍数が落ち着くのを待ってまた進む、というのを繰り返す。
高山病の予防として一番効果的なのは、深呼吸。
とにかく、深呼吸。
深呼吸のポイントは、吐くこと。
長く、もしくは、強く吐く。
吐けば自然と吸うので、とにかく吐くことを意識する。
頂上では常に頭が痛い感じがあった。
それでもあほなので、ビールを飲んだ。
よっぽど酒強い人、高山病に強い人はいいけど、頂上でのアルコールは本当おすすめしない。
高山病で頭痛いのに、ビールを飲んだものだから、頭痛が増した。
19時消灯だったが、頭の痛さもあり全然眠れない。
やっと夜中の1時ごろに深呼吸を意識して、とにかく吐く呼吸を意識していたら、頭がすっきりしてきた。
やはり深呼吸が一番いいと感じた。
水分を取るのも必須。
私は5合目から頂上までちょうど1リットルほど飲んだが少ないと思う。
1.5~2リットルは飲んだほうがよい。
100m高度が上がるごとに200mlが目安らしい。
・低体温症
低体温症はあたりまえだが寒いとなる。
山登りで寒くなる状況を考えてみる。
まずは、高度。
高度は100mあがるごとに0.6℃下がるという。
なので、3000mのところでは海抜0mのところとの差は18℃。
富士山頂は3776m。海抜0mとの差は22.656℃。
ここまでは気温差は感じなかったが、でもそれぐらい違うらしい。
それと天気に大きく左右される。
夏の曇りぐらいは大丈夫かと思うが、雨が降っていたり、風が強いと最悪。
8合目あたりで小雨が降っていた風があったときは、結構寒かった。
長時間そんな状態にさらされてら低体温症になるだろう。
寒いなと思ったら、途中にある山小屋で、温かいものを取るとよい。
・道迷い
普通の時期に普通の登山道を行くなら99.9%ない。
登山しない人だと、遭難のリスクを思い浮かべる人が多いが、さすがに富士山。
行先表示が頻繁にあるので迷うことはない。
ただし、夜間行動などされる方はこの限りではない。
・標識
上記の通り、ところどころに行先表示が出ている。
通りを案内しているものや、〇合目まであと〇㎞〇分、と出ているものがある。
この距離と時間が、たまにあれって思うものがある。
あと200mなんて出ていても着かない。
一か所完全にミスだろってのがあった。
頂上まで30分というのがあったが、どう考えても1時間はかかる。
それでもその表示を信じて登った。
けど、やっぱり騙された。
あれはけっこう堪えた。
8合目あたりだったと思う。
気をつけよう。
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